優柔不断な私が、人生の岐路では即断できた理由|鍼灸師から看護師へ転身した決断

資産形成記録

鍼灸師→看護師→プチFIRE 転身の記録

優柔不断な私が、
なぜ人生の岐路でだけ即断できるのか

低時給の鍼灸師から、社会人3年目で看護学校へ入り直した日のこと

今日のランチを何にするか、10分悩む。着ていく服が決まらず出発が5分遅れる。私は昔からそういう人間です。ところが人生の大きな岐路になると、なぜか驚くほど早く決断してきました。鍼灸師から看護学校への入り直し、結婚、退職してプチFIREへの移行——どれも周りから見れば大きな決断のはずなのに、私の中では「迷った時間」がほとんどありませんでした。

今回は、その最初の大きな決断だった「鍼灸師を辞めて看護学校に入り直した」経緯を、当時のお金の状況、周囲の反応、実際に使えた制度まで含めて、できる限り具体的に振り返ります。優柔不断だと思っている方、今まさに社会人からの学び直しを迷っている方に、少しでも実感を持って読んでもらえたらうれしいです。


1. 鍼灸師時代、時給換算して愕然とした話

専門学校を出て鍼灸師として働き始めた頃、忙しい割にお金が全然貯まらないことがずっと気になっていました。給料日にはもう次の給料日のことを考えている。そんな状態が続いていたある夜、家計簿代わりにつけていたノートを見返しながら、なんとなく「今月、実際どれくらい働いたっけ」と拘束時間を数えてみたんです。

施術のない待機時間、開店前後の準備や片付け、移動時間まで含めて計算し、それを手取り額で割ってみました。出てきた数字を二度見しました。頑張っている実感はあったのに、労働時間に対する対価がまったく見合っていなかったのです。「これを40代、50代まで続けられるだろうか」——そう考えたとき、初めて背筋が冷えるような感覚になったのを覚えています。

📘 ファクト:高校卒業後に鍼灸専門学校へ進学し、鍼灸師として約2年間勤務しました。施術数や歩合に収入が左右されやすく、頑張った分がそのまま積み上がっていく実感を持ちにくい構造だったことが、後の転身のきっかけになりました。

「このまま鍼灸師を続けても、将来の見通しが立てにくい」——そう感じ始めてから、看護学校への入り直しを決めるまでは、驚くほど短い時間でした。


2. 鍼灸師 vs 看護師、お金と働き方を比べてみた

今振り返って、当時の状況をできるだけ具体的に整理するとこうなります。

項目 鍼灸師時代 看護師転身後
収入の安定性 歩合・施術数に左右されやすい 国家資格による基本給ベースで安定
昇給・キャリアの見通し 店舗や個人の技量に依存し不透明 病棟・訪問・施設など職場ごとの相場が明確
学び直しコスト なし(現状維持) 学費・数年間の収入減という先行投資が必要
働き方の選択肢 開業か雇用かに限られる 病棟・訪問看護・施設・非常勤など幅広い
将来の資産形成への影響 積立の原資を確保しづらい 安定収入がNISA積立の土台になった

※横にスクロールしてご覧いただけます。当時の私自身の状況を振り返ったものであり、職種そのものの優劣を示すものではありません。

💭 私見:数年間、収入が減るとわかっていて学校に入り直すのは、正直「先行投資」というより「賭け」に近い感覚でした。それでも「今のままの延長線上に、望む将来がない」と数字で確信できていたことが、最後の一押しになりました。


3. 迷わなかったのは強かったからじゃない

看護学校への入り直しを周囲に伝えたとき、正直な反応は「今さら?」でした。学生に戻ることへの気恥ずかしさもありましたし、同級生になる人たちより年上であることも気になりました。奨学金や学費のことを考えると、夜眠れない日もありました。

それでも申し込みの手続きを進める手が止まらなかったのは、強かったからではなく、むしろ逆でした。「このまま迷い続けている自分」の方が、失敗するより怖かったんです。何も変えずに5年後も同じ場所にいる自分を想像したとき、その方が確実に後悔すると思えました。

💭 私見:今思うと、日常の小さな選択には「正解が複数あって、どれを選んでも大差ない」ものが多いから迷うのだと思います。一方で人生の岐路は「このままでは望む未来にたどり着けない」という危機感がはっきりしていたので、迷う余地がなかったんだと思います。


4. 社会人からの学び直しで使える公的制度

当時の私はこうした制度をよく知らないまま突っ走ってしまった部分もあるのですが、今こうして情報発信をする立場になったので、同じように社会人から看護師など国家資格を目指す方向けの公的制度を、公式情報ベースで整理しておきます。実際に利用できるかどうかは条件が細かく決まっているので、必ず最寄りのハローワークや自治体窓口で確認してください。

制度名 概要 対象
専門実践教育訓練給付金 看護師養成課程などを対象に、受講費用の一部を雇用保険から支給 雇用保険の加入期間など一定要件を満たす方
看護師等修学資金貸与制度 都道府県が実施する修学資金の貸与。卒業後、指定期間その地域で勤務すると返還免除になる場合がある 看護師等養成施設に在学する方(制度は都道府県ごとに異なる)
病院独自の奨学金制度 病院が学費等を貸与し、卒業後にその病院で一定期間勤務すると返還免除 各病院の募集要件を満たす方

※横にスクロールしてご覧いただけます。制度の詳細・最新の給付率や上限額は変更される場合があるため、必ず公式サイトでご確認ください。


5. よくある不安に、当時の自分ならどう答えるか

Q. 周りより年上で学校に入るのが恥ずかしい

実際に入ってみると、年齢を気にしていたのは自分だけでした。むしろ社会人経験があることは、実習や国家試験対策の場面で強みになった実感があります。

Q. 収入が減る期間が不安すぎる

不安はゼロにはなりませんでした。それでも「何年で元の生活水準に戻れそうか」を大まかにでも数字で見積もっておくと、漠然とした不安が「対処できる計画」に変わります。

Q. 途中で挫折したらどうしよう

挫折が怖くて動けないより、動いてから軌道修正する方が現実的でした。人生は一本道ではないので、途中で違うと感じたらまたそこで考え直せば良いと今は思えます。


6. 振り返って気づいた「即断できる条件」3つ

✅ 条件①:現状維持のコストを具体的な数字にする

「なんとなく不安」のままでは動けませんでした。時給換算という具体的な数字にした瞬間、初めて「このままではまずい」と実感できました。数字にすると迷いが消えます。

✅ 条件②:選択肢を「今日の気分」ではなく「5年後の生活」で比べる

ランチや服を選ぶときは「今の気分」で判断しがちですが、進路は「5年後、10年後にどちらの生活を送っていたいか」で比べました。時間軸を変えるだけで、選ぶべき方がはっきり見えてきます。

✅ 条件③:後戻りできないことをあえて受け入れる

看護学校に入り直せば、数年間は収入が減ります。それでも「後戻りできない前提で考える」と、逆に迷いがなくなりました。中途半端に選択肢を残そうとするほど、決断は遠のく気がします。


7. まとめ:迷ってもいい、決められる自分は知っている

あれから鍼灸師、看護師、そして今はプチFIREで主夫業とブログ運営という道を歩んでいます。振り返ると、看護師への転身がなければ、看護師時代の安定収入を土台にしたNISA積立も、今のプチFIRE生活も存在していませんでした。

日々の小さな選択で迷うことは、今もよくあります。それでも「自分は人生の岐路になれば決められる」と知っているだけで、目の前の小さな迷いにも少し余裕を持って向き合えるようになった気がします。もし今、進路や働き方の岐路に立っている方がいたら、現状維持のコストを一度数字にしてみることと、使える公的制度を調べてみることから始めてみてください。制度の詳細や最新の給付内容は変更されることがあるので、必ず公式サイトやハローワークで最新情報をご確認ください。

お金と自由ラボ

元看護師・元鍼灸師の主夫はとが、プチFIREの実体験を発信しています

コメント