PETIT FIRE × 固定費のリアル
車を手放すか、持ち続けるか
プチFIRE家庭のマイカー損益分岐点
送り迎えは手放せない。でも収入は会社員時代と違う。我が家が出した結論
2026年、ガソリン税の暫定税率廃止と原油高騰が同時に起きている今だからこそ、一度きちんと計算してみました。
※本記事は個人の実体験・調査に基づく情報発信です。維持費や税額は車種・地域・保険等級で大きく異なります。具体的な金額は目安としてご覧いただき、最終的な判断はご自身の状況で行ってください。
こんにちは、はとです。
看護師を辞めてプチFIRE生活に入ってから、通勤で車を使う機会はなくなりました。その代わりに増えたのが、娘の保育園・幼稚園の送り迎えです。用途は変わっても、車が生活に必要なことは変わっていません。
ただ、会社員時代と違って毎月決まった給料が入ってくるわけではないプチFIREの家計では、「なんとなく持ち続けている固定費」の重みが以前より増します。ちょうど2026年はガソリン税の暫定税率が廃止されたと思ったら原油高騰でほぼ相殺、というニュースも目にしたので、これを機に車のコストを本気で計算してみました。
この記事の内容
1. プチFIRE後、車の意味が変わった
会社員時代の車は「通勤の足」という意味合いが強く、多少コストがかかっても収入でカバーできる前提がありました。
プチFIREになると、車は「収入を生まない固定費」に立場が変わります。それでも娘の送り迎えという毎日の用事は残りますし、プチFIRE生活は平日に自由な時間があることが強みなので、お金をかけすぎない範囲での家族旅行も増えました。近場への日帰り旅行や、子連れでは電車移動より身軽な車移動を選ぶ場面も多く、単純に「手放せば節約」とも言い切れません。
「毎日の送り迎え」という固定的な用事と、「不定期だけど子連れ移動の身軽さが欲しい旅行」という2つの用途がある以上、感覚ではなく実際の金額で「持つコスト」と「手放すコスト」を比べる必要があると感じました。
2. 2026年、ガソリン価格を取り巻く一進一退の状況
2025年12月31日、約51年間続いたガソリン税の「暫定税率」(1リットルあたり25.1円の上乗せ)が廃止されました。軽油引取税の暫定税率も2026年4月1日に廃止されています。本来ならその分ガソリン価格が下がるはずでした。
ところが2026年2〜3月にかけてイラン情勢の急変で原油価格が急騰し、減税効果はほぼ相殺されてしまいました。政府は2026年3月19日出荷分から緊急補助金を再開し、全国平均で1リットルあたり170円前後に抑える対応を続けています。
💡メモ📝
制度としての減税(25.1円/L)は既に実現していますが、実際の店頭価格は原油相場と補助金の綱引きで決まる状態が続いています。「税金が下がったから車の維持費は安くなる」と単純に考えず、燃料費は今後も変動するものとして計画しておくのが安全です。
3. 車の年間維持費、9項目で洗い出す
車の維持費は9つの項目に分解できます。ここでは「1.5L前後の普通車、自宅駐車場あり、年間走行距離5,000km」というプチFIRE家庭にありがちな条件で目安を出してみます。
| 項目 | 年間目安 |
| 自動車税(種別割) | 約30,500円 |
| 重量税(車検時・年割り) | 約1万円 |
| 自賠責保険 | 約8,800円 |
| 任意保険 | 6〜8万円(等級・年齢で変動) |
| 車検費用(年割り) | 3〜5万円 |
| ガソリン代(年5,000km・燃費15km/L・170円/L) | 約56,700円 |
| 駐車場代 | 自宅保有なら0円(都市部は別途) |
| メンテナンス(オイル交換等) | 3〜5万円 |
| 合計目安 | 約23〜28万円/年 |
※駐車場を借りる場合や車両ローンがある場合は、この金額にさらに加算されます。あくまで一例としての目安です。
4. 手放す場合:カーシェア・レンタカーで送り迎えは足りるか
車を手放して年間23〜28万円がまるごと浮けば魅力的に見えますが、実際は「送り迎え」という毎日決まった時間に発生する用事がある時点で、カーシェアとの相性はあまり良くありません。カーシェアは短時間・不定期な利用に強い一方、平日毎朝夕の固定的な利用には予約の手間やステーションまでの距離がネックになりやすいためです。
加えてプチFIREならではの事情として、平日に自由な時間があることを生かした家族旅行があります。子連れでの移動は荷物も多く、電車・バスの乗り継ぎより車の方が身軽なことが多いです。旅行のたびにレンタカーを借りる方法もありますが、思い立ったタイミングで動きにくい・繁忙期は予約が取りづらいといった不便さもあり、「送り迎え」と「旅行」の2つの用途を同時にカーシェア・レンタカーで代替できるかは、慎重に見ておく必要があります。
🟡私見
「維持費が浮くなら手放そう」という発想は、独身時代や車を趣味・移動の自由のためだけに使っている人には合理的だと思います。ただ、毎日決まった時間の送り迎えがあり、平日の自由時間を使った子連れ旅行も楽しみたい子育て世帯では、手放した後の”代替手段の手間”というコストも一緒に計算しないとフェアな比較にならない、と感じています。
5. 持ち続ける場合:軽自動車・買い替えでコストはどう変わるか
「手放す」以外の選択肢として、普通車から軽自動車への乗り換えでコストを下げる方法もあります。自動車税は軽自動車が約10,800円と普通車(1.5Lで約30,500円)よりかなり安く、任意保険や車検費用も軽自動車の方が下がる傾向があります。年間の維持費差はおおよそ15〜20万円、10年単位で見ると150〜200万円規模の差になるとの試算もあります。
一方でハイブリッド・EVへの乗り換えはガソリン代・電気代の差で年間4〜6万円程度お得になる可能性がある反面、車両価格が高く、走行距離が少ない家庭では差額を回収しきれないケースもあります。2025年5月からエコカー減税の基準も厳格化されており、「ハイブリッドだから自動的にお得」とは言えなくなってきている点も注意が必要です。
6. 損益分岐点は「年間走行距離」で考える
車を持つか手放すか、普通車にするか軽自動車・ハイブリッドにするかを判断する軸として、一番わかりやすいのが年間走行距離です。一般的には、年間走行距離が少ない(目安として3,000km前後まで)ほど、車両価格の高い選択肢(ハイブリッド・EV・大きい車)の差額を回収しにくく、逆に走行距離が多い(1万km以上)ほど燃費の良さや車両グレードの差が効いてくる、という傾向があります。
| 年間走行距離の目安 | 検討の方向性 |
| 〜3,000km程度 | 手放し・カーシェア併用も選択肢に入りやすい |
| 3,000〜8,000km程度 | 維持するなら軽自動車など維持費の軽い車種が候補 |
| 1万km以上 | 燃費の良さ(ハイブリッド等)の差額回収がしやすい |
7. 我が家が出した結論
我が家は送り迎えが平日ほぼ毎日発生することに加え、平日に動ける自由な時間を生かした子連れ旅行の頻度もそれなりにあります。走行距離自体はそれほど多くなくても「決まった時間に確実に使える」「思い立ったときにすぐ動ける」という条件が外せません。この条件を数字に落とし込むと、カーシェアの手間や時間的な不確実性を加味した”見えないコスト”の方が、維持費の差額より大きいという結論になりました。
その代わり、任意保険の等級見直しや、次の車検のタイミングでの車種の見直しなど、”持ち続けたまま下げられるコスト”の方に力を入れる方針にしています。
8. 今日からできるチェックリスト
🟢アクション
- 自分の車の年間走行距離を過去1年分のメーター記録やガソリン給油履歴から概算してみる
- 9項目の維持費を実際の明細(納税通知書・保険証券・車検見積り)で洗い出す
- 近隣のカーシェア・レンタカーの料金と、送り迎えに必要な時間帯の予約可能状況を確認する
- 任意保険の等級・補償内容が今の使い方に合っているか、一度見積りを取ってみる
- 次の車検までの期間で、乗り換え・維持それぞれのシミュレーションを数字で比べておく
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※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成した個人の実体験・調査記事です。維持費・税額・燃料価格は変動します。正確な金額は各種公式資料・保険会社の見積り等でご確認ください。



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